新市街のシネフィル

Yumat2007-02-22

今日は友人のMさんに連れられて新市街にある喫茶店Fに行ってきました。ここのマスター、Sさんは映画史の生き字引のような人で、熊本の映画通のあいだではけっこう有名な人らしいのですが、寡聞にして存じ上げませんでした。


しかし!じっさいお話してみると、古今東西の映画についての圧倒的な知識と情熱の持ち主で、表情も語り口も穏やかながら、映画への思い入れの強さがひしひしと伝わってきました。黒澤映画や溝口映画についての裏話をいろいろ聞かせてもらいました。


何かに情熱を持っている人の話というのは、えてして思いが先走って暑苦しく、いまいちその情熱に共感しにくいときがありますが、Sさんは該博な知識にもとづき、抑制された語り口で話をされるので、逆にいっそう映画への打ち込みぶりがひしひしと伝わってきて、思わず自分もその映画を観たくなります。コーヒーを飲みながら映画のウンチクを聞けて、幸せなひと時でした。Mさん、いい人と場所を紹介してくださってありがとうございました。