ワークショップ avec ボルドー第三大学

Yumat2006-10-20

11月2−3日にボルドー第三大学とワークショップを熊大で行ないます。


熊大文学部はボルドー第三大学と交流協定を結んでいて、このワークショップはその一環として行われるものです。2日(木)と3日(金)の午前中はフランス語と英語でのワークショップ、3日の午後はボルドー第三大学のアラン・ヴァルテール教授(日本文学)の講演会「日本の古典文学における愛と宗教」(講演は日本語)が行われます。場所は熊本大学くすのき会館のレセプション・ホール、入場無料です。詳細は以下のサイトでどうぞ。


ワークショップのプログラム
http://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/2006/news115.html


と、宣伝はこれくらいにしておいて、ボルドー大学といえば、社会学とちょっとした縁があります。ピンと来た人はかなりの社会学おたく、まぁ社会学者でもほとんど知らないことでしょう。実はボルドー大学には、デュルケムが在籍していたことがあるのです。1896年、デュルケム38歳のときに、ボルドー大学文学部に「社会科学」の講座が新設され、その教授になったのです。


その後、1902年にパリ大学(ソルボンヌ)に移るまでの6年間、デュルケムはここで教鞭をとりました。『自殺論』の刊行、機関誌『社会学年報』の発行は、この間に行われています。


ボルドー大学が創立されたのは1441年、今から560年以上も前です。550年前って…日本は室町時代じゃないですか。1896年には近代的な大学像に近い形で文学、理学、法学、医・薬学の四学部構成になりました。デュルケムは、この学部の再編にともなって新設された講座に赴任したわけです。
(参考サイト:http://www.hirosaki-u.ac.jp/kokusai/ni/kai/exp/fra/b_te/bordeaux.html


そして1970年の大学改革で学部制度がなくなり、第一から第三の三つの大学に分かれます。そのうち、旧文学部を発展解消してできたのがボルドー第三大学です(ちなみに第一が理学・工学系、第二が医学・薬学系、そして1995年に社会科学系を統合して第四大学が新設)。ボルドー第三大学の正式名称は、この土地に深い縁のあるモンテーニュの名を関して、「ミシェル・ド・モンテーニュボルドー第三大学」というのだそうです。熊大もこれにならって、「夏目漱石熊本大学」とか「ラフカディオ・ハーン熊本大学」なんてすればいいかも?


ボルドーといえばワインですが、ボルドー第二大学では醸造学も学べるそうです。やはり醸造学の教員や学生たちは、研究や授業でワインをしこたま飲むのでしょうか?それって嬉しいような辛いような。